透明なゆりかご【喜ばれる命と、喜ばれない命があること】
妊娠すること、出産することってどういうことなんだろう…。
透明なゆりかごは生命の重みを考えさせられる漫画でした。
本作品は著者が看護学生だった頃に産婦人科でアルバイトをした経験を基に書かれた作品です。
この作品の中で出てくる赤ちゃんたちは、「赤ちゃん」と呼ばれる状態で生まれてこない子ばかりです。
中絶や流産などの事情で、健康に生まれてくることができなかった、小さな小さな命。
その命をホルマリン漬けのケースに入れながら、著者は親になることの重みを感じます。
三大疾病よりも多いとされる人間の死因、人工中絶。
この事実を知っている人は実はそんなに多くはないのではないでしょうか。
シンプルな絵柄で重くなりすぎないようにストーリーが綴られていますが、伝わってくる内容には重みがあります。
私たち大人は、体だけは一人前だけれど、果たして次世代の子供たちを力強く「産み、育てる」力を持っているだろうか?また、その覚悟を持って、子供を持つことはできているだろうか?
生命の誕生は感動的に描かれる一方で、「感動されずに消えていく命」がある背景は、あまり報じられません。
それは親への配慮かもしれませんし、あるいはその手法の残酷さゆえかもしれません。
それでも、将来親になるすべての女性、そして男性にも、ぜひ一度は読んでいただき、命について考えてほしい作品だと思います。
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ぜひ無料で読んでみてください。
「透明なゆりかごと」検索するとでてきます。